「ニッカ カフェグレーン」は、日本のウイスキーづくりにおける革新的な存在です。通常、グレーンウイスキーは効率を重視した最新型の連続式蒸溜機でつくられますが、ニッカはあえて旧式の「カフェスチル」を使用しています。その結果、グレーンウイスキーでありながら、芳醇で香り高い個性を持つ唯一無二の味わいが誕生しました。ここでは、ニッカ カフェグレーンの魅力や特徴、テイスティングノートをご紹介します。
ニッカ カフェグレーンの誕生背景
宮城峡蒸溜所には、世界でも数少ない「カフェ式連続蒸溜機」が設置されています。この蒸溜機は19世紀にアイルランドで開発され、現在ではほとんど使用されていません。
通常のモダンな連続式蒸溜機に比べて効率は劣りますが、その分、原料由来の香味成分を多く残すことができます。ニッカはこの特性に注目し、とうもろこしを主原料としたグレーンウイスキーをカフェスチルで蒸溜。こうして生まれたのが「カフェグレーン」です。
特徴
-
主原料はトウモロコシ
-
蒸溜は旧式の「カフェスチル」で実施
-
グレーンらしい軽やかさと、まろやかで芳醇な風味を両立
-
世界的にも希少な製法による唯一無二のスタイル
テイスティングノート
-
香り(ノーズ):バニラ、キャラメル、コーンスープのような甘さ、ほのかなスパイス
-
味わい(パレット):トウモロコシ由来のやわらかい甘み、トフィー、熟した果実、クリーミーな口当たり
-
余韻(フィニッシュ):軽やかでスムーズ、やさしい甘さが心地よく続く
おすすめの飲み方
-
ストレート:コーンの甘さとカフェスチル由来のまろやかさを堪能
-
ロック:冷やすことで軽快さが引き立ち、飲みやすさがアップ
-
ハイボール:甘みと香ばしさが爽やかに広がり、食中酒としても最適
まとめ
ニッカ カフェグレーンは、“効率よりも味わいを優先する”というニッカの哲学を象徴する一本です。
-
旧式カフェスチルを使用した希少なグレーンウイスキー
-
トウモロコシ由来のやさしい甘みと芳醇な香り
-
ストレートからハイボールまで幅広く楽しめる柔軟さ
その個性的な風味は、モルト派にも新たな発見を与えてくれます。ウイスキーの奥深さを知るうえで、ぜひ一度味わっていただきたい一本です。

コメント