「ニッカ セッション(NIKKA SESSION)」は、2020年に誕生した新しいスタイルのブレンデッドウイスキーです。
ニッカウヰスキーが長年培ってきた技術と世界観を活かし、日本とスコットランドの個性を融合させた意欲作として話題を呼びました。
この記事では、「ニッカ セッション」のコンセプト、味わいの特徴、テイスティングノート、飲み方のおすすめまで、ウイスキー初心者の方にもわかりやすくご紹介します。
ニッカ セッションとは?〜日本とスコットランドの“音の共演”
「セッション(SESSION)」という名前は、ジャズやロックなどで異なる演奏者たちが一緒に即興演奏する「ジャムセッション」に由来します。
ニッカ セッションもまさにその通り、**日本とスコットランドのモルトウイスキーが自由に、調和しながら奏でる“味のセッション”**なのです。
具体的には、以下のモルト原酒が使われています。
-
**ベン・ネヴィス蒸溜所(スコットランド)**のヘビーピーテッド原酒
-
**宮城峡蒸溜所(日本)**のフルーティーなモルト
-
**余市蒸溜所(日本)**のコクとスモーキーさを持つ原酒
これらが絶妙なバランスでブレンドされ、個性がぶつかり合うのではなく、あくまで“響き合う”ように設計されています。
ニッカ セッションのブレンドの特徴
ニッカ セッションは、いわゆる“モルト・ブレンド”というスタイルのウイスキーです。つまり、グレーンウイスキーを一切使用せず、モルトウイスキーのみで構成されています。
一般的なブレンデッドウイスキーに比べ、モルトの個性や香りが前面に出てくるため、深い香りやコクを求める人にも満足できる味わいとなっています。
また、スコッチとジャパニーズのモルトを組み合わせている点が大きな特徴であり、国境や伝統にとらわれない自由な発想が詰まっています。
テイスティングノート〜ニッカ セッションの香りと味わい
ニッカ セッションは、香りも味わいも非常に豊かで、層のある複雑さが特徴です。
-
香り(ノーズ):まず感じるのは、バニラや洋ナシの甘やかな香り。その奥から、軽いスモーキーさとウッディなニュアンスが顔を出します。少し青リンゴのようなフルーティーさも。
-
味わい(パレット):口に含むと、モルト由来のリッチな甘さ、キャラメル、トフィー、ローストアーモンドのようなコクが広がります。後半には心地よいピートとビターさ。
-
余韻(フィニッシュ):やや長めの余韻。樽由来のウッディさと、かすかなスモークが鼻に抜けていきます。全体としてとても滑らかで、飲みやすさと深さを両立。
なぜニッカ セッションは注目されているのか?
ニッカ セッションが注目を集める理由には、以下のようなポイントがあります。
-
新しいブレンド哲学:国やスタイルに縛られず、味わいを最優先に構築された自由な発想のブレンド。
-
飲みやすさと個性の両立:スモーキー過ぎず、甘さも控えめすぎず、多くの人が楽しめる絶妙なバランス。
-
高いコストパフォーマンス:ボトルデザインもスタイリッシュで、ギフトにも最適。モルト100%ながら価格帯は比較的手ごろ。
-
音楽のようなコンセプト性:飲む体験そのものが、まるで音楽を聴くような楽しさを持っている。
ニッカ セッションのおすすめの飲み方
「ニッカ セッション」は、さまざまな飲み方で表情を変えるウイスキーです。
-
ストレート:まずは香りと味をじっくりと。セッションの複雑さをダイレクトに楽しめます。
-
ロック:氷で少し引き締まることで、甘みとスモークのバランスが変化します。
-
トワイスアップ:水を1:1で加えると香りが一層広がります。フルーティーさが前面に。
-
ハイボール:軽めのピートと甘みが爽やかに。食中酒としてもぴったり。
ハイボールにしてもモルト100%のコクがしっかり残り、物足りなさを感じさせません。
まとめ〜ニッカ セッションは“ジャンルの壁を越えた新しいモルト体験”
ニッカ セッションは、スコットランドと日本という二つのウイスキー文化が出会い、共鳴し合った現代的かつ実験的なウイスキーです。
伝統に根差しながらも未来志向のコンセプトと、完成度の高いブレンドは、多くのウイスキーファンから高い評価を得ています。
モルトウイスキー初心者にもおすすめでき、ウイスキーの奥深さを知る第一歩としても最適な1本。
そして、経験者にとっては「こんなブレンドもアリなんだ」と、新たな発見を与えてくれる存在です。
音楽の“セッション”を聴くように、自由に、心地よく楽しめる一杯。
それが「ニッカ セッション」の最大の魅力です。

コメント